2024/04/24 19:05

コトナのアクセサリーについて。

そして昨年秋に発表した耳飾り「suonen」について少し書いてみようと思います。



まずはアクセサリー制作に至ったきっかけについて。

もともと前職では、木のおもちゃや小物を製作する会社で働いていたこともあり、手に収まるほどの小さなものを作ることの楽しさをずっと感じていて、やきものでもそういうことをやりたいと思っていました。


そして、江戸時代から、貴重な宝物のひとつとして大事にされてきた有田焼。その原料の多くは、宝石と同じ地面から掘り起こされた“鉱物”から作られます。

私が有田焼でアクセサリーを作ろうと決めたきっかけは、この陶石たちも宝石のように輝かせたいという思いからでした。


でも、これは私だけの言葉ではなく、有田焼のアクセサリーをつくる作家さんからは、似た内容の話を耳にすることもしばしばあります。

結局は、有田焼から感じるインスピレーションの矢印はここに集結してくるのかもな〜とも感じています。





そして「suonen 」のこと。

有田の山中で日本で初めて陶石を発見した、約400年前の陶工さんたちの気持ちを想像(というかほんとに勝手な妄想…笑)したとき、この陶石を見つけた瞬間、彼らはとんでもなく貴重な宝石を掘り当てたような気持ちだったのではないかと思いました。


耳飾り「suonen 」(フィンランド語で鉱脈)には、私なりの有田焼の宝石を表現したい。岩肌から覗く宝石たち。それを見つけたときのわくわく感を感じてもらいたい。

そんな思いが込められています。


デザイン的には、ジブリ版「耳をすませば」に出てきた雲母片岩も参考のひとつになりました。

あの、雫ちゃんが雲母片岩を覗き込んでキラキラと目を輝かせているシーンがとても綺麗で大好きで、このテーマをやろうと思ったときに、真っ先にそのシーンが頭に浮かびました。


普段、イベントなどでお客さまにお会いするときは、なかなかこんな内側の事までお話する機会は少なく、この内容を認識してご購入いただくことはないかもしれないのですが、なんとなく、そんなわくわくを感じてもらえたら嬉しいなと思っています。



まだこのオンラインショップには、掲載していない商品ではありますが、徐々にアップしていく予定なのでお楽しみにお待ちください。


-おわり-